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#寄り添う孤独
友だちの誘いでDJデビューすることになった。下北沢にある、30人も入れば満席になるような小さなお店で。前に好きなバンドがそこでクリスマスにライブしてたのを観に行ったことがある。そのライブはすごく温かい雰囲気で、隣に座ってた知らない女の子と話したりして気がつけばすっかり仲良くなっていた。いまでもたまにいっしょにイベントに行ったりする(たまにって言っても年に1、2回くらいだけど)。そのときのイメージがあるので、正直その店でクラブイベントというのが想像もつかなかったのだけど、始まってみると案外悪くなかった。こじんまりとした手作りのクラブイベントという感じがして、僕は割と気に入った。

僕の出番は2番目で、最初のひとの持ち時間が30分だったから、イベントが始まってすぐくらいから僕は緊張していた。DJってやってみたら案外いけるんじゃないかと根拠もなく思っていたけど、思いのほか難しかった。その場で曲を選んでかけるんじゃなくて、初めから流れを決めておいて、2枚のCDに焼いて、それをつないでいるというのも初めて知った(まあそれは友だちのやり方であって、その場で即興で選曲してるひともいるかもしれないけど)。僕の出番はあっという間に終わった。初めはうまくつなぐということに必死で、そのうちだんだんとみんなの反応を見られるようになってきたかなと思ったら持ち時間が終わった。自分がたのしかったかどうかもよくわからなかった。

それからは一観客としてたのしんだ。緊張をほぐそうと思って出番前に友だちに勧められるままにテキーラをあおったのだけど、緊張で酔うどころではなかったのが、出番が終わって一気に酔いが回ってきた。それからはもうなんでもたのしかった。たのしんだもん勝ちという気分になった。誰とでもたのしく話せたし、たのしくない要素はなにもなかった。くだんの女の子も遊びに来てくれてたのだけど、彼女とだけはなんだかうまく話せなかったのだけが心残りだった。

トリのひとが、僕が東京に出てきたころよく聞いていた曲を流した。それで一気にこの2年半のことが走馬灯のように駆け巡ってきた。酔いのせいもあったのだと思うけど、僕は深い感傷に浸った。みんながたのしく騒げば騒ぐほど、僕はひとりになっていく。酔ったせいで少し詰まったように感じる耳でその曲を聴きながら、僕はなんだか少し泣きそうになった。

九州の片田舎から東京に出てきて、まずひとの多さに驚いた。カフェやなんかでもひととひととの物理的な距離が近い。それなのに心理的な距離は遠くて、周りにたくさんひとがいるのに孤独を感じる。周りにたくさんひとがいるから余計にかもしれない。ここは完全に独りになれる場所だと思った。

金曜の夜に、こうやって孤独が集まって思い思いにたのしんでいる。あれから僕にも東京の友だちができたけど、東京の友だちっていったって他県から出てきたひとが多いし、彼らと遊んでいても、なんだか孤独が寄り添っているという感じがする。変にベタベタしない適度な距離感が僕は好きで、東京って孤独にやさしい街だなあと思う。大好きな街なんだけど、今月末に僕はこの街から去る。孤独じゃなくなるのがいまはとても淋しい。みんなたのしそうに踊っていて、この曲がずっと終わらなければいいのにと思っていた。
2013.09.25 Wednesday ... comments(0) / trackbacks(0)
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2018.07.27 Friday ... - / -
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